第1節 費用の負担(第69条―第81条)/国民健康保険法


(昭和三十三年十二月二十七日法律第192号)

社会保険に戻る
法令ユビキタスに戻る


最終改正:平成一四年一二月一三日法律第168号

(最終改正までの未施行法令)
平成十四年八月二日法律第103号(未施行)
 

  国民健康保険法(昭和十三年法律第60号)の全部を改正する。


    第1節 費用の負担

(国の負担)
第69条  国は、政令の定めるところにより、市町村に対して国民健康保険の事務のうち介護保険法の規定による納付金(以下「介護納付金」という。)の納付に関する事務の執行に要する費用を負担する。
 国は、政令の定めるところにより、組合に対して国民健康保険の事務(老人保健法の規定による拠出金(以下「老人保健拠出金」という。)及び介護納付金の納付に関する事務を含む。)の執行に要する費用を負担する。

第70条  国は、政令の定めるところにより、市町村に対し、療養の給付並びに入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費及び高額療養費の支給に要する費用並びに老人保健医療費拠出金及び介護納付金の納付に要する費用について、次の各号に掲げる額の合算額の百分の四十を負担する。
 一般被保険者(退職被保険者又は退職被保険者の被扶養者以外の被保険者をいう。以下同じ。)に係る療養の給付に要する費用の額から当該給付に係る一部負担金に相当する額を控除した額並びに入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費及び高額療養費の支給に要する費用の額の合算額から第72条の2第1項の規定による繰入金の二分の一に相当する額を控除した額
 老人保健医療費拠出金の納付に要する費用の額から、負担調整前老人保健医療費拠出金相当額(老人保健法第55条第3項に規定する負担調整前概算医療費拠出金相当額及び同法第56条第3項に規定する負担調整前確定医療費拠出金相当額をそれぞれ同法第54条第1項に規定する概算医療費拠出金及び確定医療費拠出金とみなして、同項の規定の例により算定した医療費拠出金の額に相当する額をいう。以下同じ。)に当該市町村に係る被保険者の総数に対する退職被保険者及びその被扶養者(以下「退職被保険者等」という。)の総数の割合として政令の定めるところにより算定した割合(以下「退職被保険者等加入割合」という。)を乗じて得た額を控除した額並びに介護納付金の納付に要する費用の額
 第43条第1項の規定により一部負担金の割合を減じている市町村及び都道府県又は市町村が被保険者の全部又は一部について、その一部負担金に相当する額の全部又は一部を負担することとしている市町村に対する前項の規定の適用については、同項第1号に掲げる額は、当該一部負担金の割合の軽減又は一部負担金に相当する額の全部若しくは一部の負担の措置が講ぜられないものとして、政令の定めるところにより算定した同号に掲げる額に相当する額とする。
 第68条の2第1項の規定により指定を受けた市町村であつて、当該指定に係る年度(以下「指定年度」という。)の第1号に掲げる額が指定年度の第2号に掲げる額に政令で定める率を乗じて得た額を超えるものに対して指定年度の翌々年度において国が負担する額は、前2項の規定により算定した額からその超える額(その額が国民健康保険事業の運営に与える影響の程度その他の事情を勘案して政令の定めるところにより算定した額を超えるときは、当該算定した額。以下「基準超過費用額」という。)の百分の四十に相当する額を控除した額とする。
 次に掲げる額の合算額(災害その他の政令で定める特別の事情により当該合算額が多額となつたときは、当該合算額から当該事情により多額となつた部分の額として政令の定めるところにより算定した額を控除した額)
 一般被保険者に係る療養の給付に要した費用の額から当該給付に係る一部負担金に相当する額を控除した額並びに入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費及び高額療養費の支給に要した費用の額の合算額
 老人保健法の規定による確定医療費拠出金の額から、同法第56条第3項に規定する負担調整前確定医療費拠出金相当額に退職被保険者等加入割合を乗じて得た額を控除した額
 次に掲げる額の合算額
 政令の定めるところにより、年齢階層ごとに、当該年齢階層に係る平均一人当たり給付額に当該市町村の当該年齢階層に属する一般被保険者(老人保健法の規定による医療を受けることができる者を除く。)の数を乗じて得た額の合算額として算定した額
 (1)に掲げる額と(2)に掲げる額との合算額から、当該合算額に退職被保険者等加入割合を乗じて得た額を控除した額
(1) 政令の定めるところにより、年齢階層ごとに、当該年齢階層に係る老人保健法第28条第1項第1号に掲げる場合に該当する者の平均一人当たり老人医療費額に当該市町村の当該年齢階層に属する被保険者(同号に掲げる場合に該当する者に限る。)の数を乗じて得た額の合算額に、当該市町村に係る指定年度の同法第56条第2項の確定加入者調整率((2)において単に「確定加入者調整率」という。)を乗じて得た額の二分の一に相当する額として算定した額
(2) 政令の定めるところにより、年齢階層ごとに、当該年齢階層に係る老人保健法第28条第1項第2号に掲げる場合に該当する者の平均一人当たり老人医療費額に当該市町村の当該年齢階層に属する被保険者(同号に掲げる場合に該当する者に限る。)の数を乗じて得た額の合算額に、当該市町村に係る指定年度の確定加入者調整率を乗じて得た額として算定した額
 前項の政令で定める率は、すべての市町村に係る同項第2号に掲げる額に対する同項第1号に掲げる額の比率の状況等からみて、その比率が著しく大きい指定市町村について同項の規定が適用されるように定めるものとする。
 第3項第2号イの「平均一人当たり給付額」とは、すべての市町村の一般被保険者(老人保健法の規定による医療を受けることができる者を除く。)に係る同項第1号イに掲げる額の合算額を当該一般被保険者の数で除して得た額をいい、同項第2号ロの「平均一人当たり老人医療費額」とは、同法第47条の規定により支弁が行われたすべての市町村の被保険者(同法の規定による医療を受けることができる者に限る。)に対する同条に規定する医療等に要する費用の額の合算額を当該被保険者の数で除して得た額をいう。

(国庫負担金の減額)
第71条  市町村が確保すべき収入を不当に確保しなかつた場合においては、国は、政令の定めるところにより、前条の規定により当該市町村に対して負担すべき額を減額することができる。
 前項の規定により減額する額は、不当に確保しなかつた額をこえることができない。

(調整交付金)
第72条  国は、国民健康保険の財政を調整するため、政令の定めるところにより、市町村に対して調整交付金を交付する。
 前項の規定による調整交付金の総額は、次の各号に掲げる額の合算額とする。
 第70条第1項第1号に掲げる額(同条第2項の規定の適用がある場合にあつては、同項の規定を適用して算定した額)及び同条第1項第2号に掲げる額の合算額の見込額の総額から前々年度の基準超過費用額の総額を控除した額の百分の十に相当する額
 次条第1項の規定による繰入金の総額の四分の一に相当する額

(国民健康保険に関する特別会計への繰入れ等)
第72条の2  市町村は、政令の定めるところにより、一般会計から、所得の少ない者について条例の定めるところにより行う保険料の減額賦課又は地方税法第703条の5に規定する国民健康保険税の減額に基づき一般被保険者に係る保険料又は同法の規定による国民健康保険税につき減額した額の総額を基礎とし、国民健康保険の財政の状況その他の事情を勘案して政令の定めるところにより算定した額を国民健康保険に関する特別会計に繰り入れなければならない。
 国は、政令の定めるところにより、前項の規定による繰入金の二分の一に相当する額を負担する。
 都道府県は、政令の定めるところにより、第1項の規定による繰入金の四分の一に相当する額を負担する。

第72条の3  第70条第3項に規定する市町村は、指定年度の翌々年度において、政令の定めるところにより、一般会計から、当該指定年度の基準超過費用額の二分の一に相当する額を国民健康保険に関する特別会計に繰り入れなければならない。
 国及び都道府県は、政令の定めるところにより、前項の規定による繰入金の三分の一に相当する額をそれぞれ負担する。

(療養給付費等交付金)
第72条の4  市町村が負担する費用のうち、第1号及び第2号に掲げる額の合算額から第3号に掲げる額を控除した額(以下「被用者保険等拠出対象額」という。)については、政令で定めるところにより、社会保険診療報酬支払基金(以下「基金」という。)が市町村に対して交付する療養給付費等交付金をもつて充てる。
 退職被保険者等に係る療養の給付に要する費用の額から当該給付に係る一部負担金に相当する額を控除した額並びに入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費及び高額療養費の支給に要する費用の額の合算額
 負担調整前老人保健医療費拠出金相当額に退職被保険者等加入割合を乗じて得た額
 退職被保険者等に係る保険料に相当する額の合算額から当該保険料に係る介護納付金の納付に要する費用に相当する額の合算額を控除した額
 前項の療養給付費等交付金は、第81条の2の規定により基金が徴収する療養給付費等拠出金をもつて充てる。

(療養給付費等交付金の減額)
第72条の5  厚生労働大臣は、市町村の退職被保険者等に係る国民健康保険事業の運営に関し、市町村が確保すべき収入を不当に確保しなかつた場合又は市町村が支出すべきでない経費を不当に支出した場合においては、政令の定めるところにより、基金に対し、前条第1項の規定により当該市町村に対して交付する同項の療養給付費等交付金の額を減額することを命ずることができる。
 前項の規定により減額する額は、不当に確保しなかつた額又は不当に支出した額を超えることができない。

(組合に対する補助)
第73条  国は、政令の定めるところにより、組合に対し、療養の給付並びに入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費及び高額療養費の支給に要する費用並びに老人保健医療費拠出金及び介護納付金の納付に要する費用について、次の各号に掲げる額の合算額を補助することができる。
 次に掲げる額の合算額の百分の三十二に相当する額
 療養の給付に要する費用の額から当該給付に係る一部負担金に相当する額を控除した額並びに入院時食事療養費、特定療養費、療養費、訪問看護療養費、特別療養費、移送費及び高額療養費の支給に要する費用の額の合算額から、当該合算額のうち組合特定被保険者(健康保険法第3条第1項第7号又は同条第2項ただし書の規定による承認を受けて同法の被保険者とならないことにより当該組合の被保険者である者及びその世帯に属する当該組合の被保険者をいう。ロにおいて同じ。)に係る額として政令の定めるところにより算定した額(以下この条において「特定給付額」という。)を控除した額
 老人保健医療費拠出金及び介護納付金の納付に要する費用の額から、当該費用の額のうち組合特定被保険者に係る費用の額として政令の定めるところにより算定した額(以下この条において「特定納付費用額」という。)を控除した額
 特定給付額及び特定納付費用額のそれぞれに特定割合を乗じて得た額の合算額
 前項第2号の特定割合は、百分の三十二を下回る割合であつて、健康保険法による健康保険事業に要する費用(老人保健医療費拠出金及び介護納付金の納付に要する費用を含む。)に対する国の補助の割合を勘案して、特定給付額及び特定納付費用額のそれぞれについて、政令で定めるものとする。
 第43条第1項の規定により一部負担金の割合を減じている組合及び組合員の全部又は一部について、その一部負担金に相当する額の全部又は一部を負担することとしている組合に対する第1項の規定の適用については、同項第1号イに掲げる額及び特定給付額は、当該一部負担金の割合の軽減又は一部負担金に相当する額の全部若しくは一部の負担の措置が講ぜられないものとして、政令の定めるところにより算定した同号イに掲げる額及び特定給付額に相当する額とする。
 国は、第1項の補助をする場合において、政令の定めるところにより、組合の財政力等を勘案して、同項の補助の額を増額することができる。
 前項の規定により増額することができる補助の額の総額は、第1項第1号イに掲げる額及び特定給付額(これらの額について第3項の規定の適用がある場合にあつては、同項の規定を適用して算定した額)並びに同号ロに掲げる額及び特定納付費用額の合算額の見込額の総額の百分の十五に相当する額の範囲内の額とする。

(国の補助)
第74条  国は、第69条、第70条、第72条、第72条の2第2項、第72条の3第2項及び前条に規定するもののほか、予算の範囲内において、保健師に要する費用についてはその三分の一を、国民健康保険事業に要するその他の費用についてはその一部を補助することができる。

(都道府県及び市町村の補助及び貸付)
第75条  都道府県及び市町村は、第72条の2第3項及び第72条の3第2項に規定するもののほか、国民健康保険事業に要する費用(老人保健拠出金及び介護納付金の納付に要する費用を含む。)に対し、補助金を交付し、又は貸付金を貸し付けることができる。

(広域化等支援基金)
第75条の2  都道府県は、国民健康保険事業の運営の広域化又は国民健康保険の財政の安定化に資する事業に必要な費用に充てるため、地方自治法(昭和二十二年法律第67号)第241条の基金として、広域化等支援基金を設けることができる。

(保険料)
第76条  保険者は、国民健康保険事業に要する費用(老人保健拠出金及び介護納付金の納付に要する費用を含み、第81条の2第1項の規定により厚生労働大臣が定める組合にあつては、同条第2項の規定による拠出金の納付に要する費用を、健康保険法第179条に規定する組合にあつては、同法の規定による日雇拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、世帯主又は組合員から保険料を徴収しなければならない。ただし、地方税法の規定により国民健康保険税を課するときは、この限りでない。
 前項の規定による保険料のうち、介護納付金の納付に要する費用に充てるための保険料は、介護保険法第9条第2号に規定する被保険者である被保険者について賦課するものとする。

(保険料の減免等)
第77条  保険者は、条例又は規約の定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる。

(地方税法の準用)
第78条  保険料その他この法律の規定による徴収金(第81条の2第1項に規定する拠出金を除く。)については、地方税法第9条、第13条の2、第20条、第20条の2及び第20条の4の規定を準用する。

(督促及び延滞金の徴収)
第79条  保険料その他この法律の規定による徴収金を滞納した者に対しては、組合は、期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、前条において準用する地方税法第13条の2第1項の規定により繰上徴収をするときは、この限りでない。
 前項の規定によつて督促をしようとするときは、組合は、納付義務者に対して督促状を発する。この場合において、督促状により指定すべき期限は、地方税法第13条の2第1項各号のいずれかに該当する場合を除き、督促状を発する日から起算して十日以上を経過した日でなければならない。
 前項の規定によつて督促をしたときは、組合は、規約の定めるところにより、延滞金を徴収することができる。

(滞納処分)
第79条の2  市町村が徴収する保険料その他この法律の規定による徴収金は、地方自治法第231条の3第3項に規定する法律で定める歳入とする。

第80条  第79条の規定による督促又は地方税法第13条の2第1項各号のいずれかに該当したことによる繰上徴収の告知を受けた納付義務者が、その指定の期限までに当該徴収金を完納しないときは、組合は、都道府県知事の認可を受けてこれを処分し、又は納付義務者の住所地又はその財産の所在地の市町村に対しこれの処分を請求することができる。
 前項の規定により組合が処分を行う場合においては、地方自治法第231条の3第3項前段及び第10項の規定を準用する。
 第1項の規定により組合が市町村に対し処分の請求を行つた場合においては、市町村は、市町村が徴収する保険料の例によつて、これを処分する。この場合においては、組合は、徴収金額の百分の四に相当する金額を当該市町村に交付しなければならない。
 保険料その他この法律の規定による組合の徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。

(保険料の徴収の委託)
第80条の2  被保険者の数、国民健康保険の財政その他国民健康保険の運営の状況を勘案して厚生労働大臣が指定する市町村は、保険料の徴収の事務については、収入の確保及び被保険者の便益の増進に寄与すると認める場合に限り、政令の定めるところにより、私人に委託することができる。

(条例又は規約への委任)
第81条  この章に規定するもののほか、賦課額、料率、賦課期日、納期、減額賦課その他保険料の賦課及び徴収等に関する事項は、政令で定める基準に従つて条例又は規約で定める。

国民健康保険法に戻る
社会保険に戻る
法令ユビキタスに戻る

第1節 費用の負担(第69条―第81条)/国民健康保険法