第3節 障害基礎年金(第30条―第36条の4)/国民年金法


(昭和三十四年四月十六日法律第141号)

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最終改正:平成一四年七月三一日法律第98号


    第3節 障害基礎年金

(支給要件)
第30条  障害基礎年金は、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において次の各号のいずれかに該当した者が、当該初診日から起算して一年六月を経過した日(その期間内にその傷病が治つた場合においては、その治つた日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至つた日を含む。)とし、以下「障害認定日」という。)において、その傷病により次項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときに、その者に支給する。ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の三分の二に満たないときは、この限りでない。
 被保険者であること。
 被保険者であつた者であつて、日本国内に住所を有し、かつ、六十歳以上六十五歳未満であること。
 障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから一級及び二級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。

第30条の2  疾病にかかり、又は負傷し、かつ、当該傷病に係る初診日において前条第1項各号のいずれかに該当した者であつて、障害認定日において同条第2項に規定する障害等級(以下単に「障害等級」という。)に該当する程度の障害の状態になかつたものが、同日後六十五歳に達する日の前日までの間において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたときは、その者は、その期間内に同条第1項の障害基礎年金の支給を請求することができる。
 前条第1項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。
 第1項の請求があつたときは、前条第1項の規定にかかわらず、その請求をした者に同項の障害基礎年金を支給する。
 第1項の障害基礎年金と同一の支給事由に基づく厚生年金保険法第47条若しくは第47条の2の規定による障害厚生年金又は国家公務員共済組合法第81条第1項若しくは第3項(私立学校教職員共済法第25条において準用する場合を含む。)若しくは地方公務員等共済組合法第84条若しくは第85条の規定による障害共済年金について、厚生年金保険法第52条又は国家公務員共済組合法第84条(私立学校教職員共済法第25条において準用する場合を含む。)若しくは地方公務員等共済組合法第89条の規定によりその額が改定されたときは、そのときに第1項の請求があつたものとみなす。

第30条の3  疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(以下この条において「基準傷病」という。)に係る初診日において第30条第1項各号のいずれかに該当した者であつて、基準傷病以外の傷病により障害の状態にあるものが、基準傷病に係る障害認定日以後六十五歳に達する日の前日までの間において、初めて、基準傷病による障害(以下この条において「基準障害」という。)と他の障害とを併合して障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたとき(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病(基準傷病以外の傷病が二以上ある場合は、基準傷病以外のすべての傷病)の初診日以降であるときに限る。)は、その者に基準障害と他の障害とを併合した障害の程度による障害基礎年金を支給する。
 第30条第1項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第1項ただし書中「当該傷病」とあるのは、「基準傷病」と読み替えるものとする。
 第1項の障害基礎年金の支給は、第18条第1項の規定にかかわらず、当該障害基礎年金の請求があつた月の翌月から始めるものとする。

第30条の4  疾病にかかり、又は負傷し、その初診日において二十歳未満であつた者が、障害認定日以後に二十歳に達したときは二十歳に達した日において、障害認定日が二十歳に達した日後であるときはその障害認定日において、障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときは、その者に障害基礎年金を支給する。
 疾病にかかり、又は負傷し、その初診日において二十歳未満であつた者(同日において被保険者でなかつた者に限る。)が、障害認定日以後に二十歳に達したときは二十歳に達した日後において、障害認定日が二十歳に達した日後であるときはその障害認定日後において、その傷病により、六十五歳に達する日の前日までの間に、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたときは、その者は、その期間内に前項の障害基礎年金の支給を請求することができる。
 第30条の2第3項の規定は、前項の場合に準用する。

(併給の調整)
第31条  障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金を支給する。
 障害基礎年金の受給権者が前項の規定により前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得したときは、従前の障害基礎年金の受給権は、消滅する。

第32条  期間を定めて支給を停止されている障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前条第1項の規定により支給する前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金は、従前の障害基礎年金の支給を停止すべきであつた期間、その支給を停止するものとし、その間、その者に従前の障害を併合しない障害の程度による障害基礎年金を支給する。
 障害基礎年金の受給権者が更に障害基礎年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害基礎年金が第36条第1項の規定によりその支給を停止すべきものであるときは、前条第2項の規定にかかわらず、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害基礎年金を支給する。

(年金額)
第33条  障害基礎年金の額は、八十万四千二百円とする。
 障害の程度が障害等級の一級に該当する者に支給する障害基礎年金の額は、前項の規定にかかわらず、同項に定める額の百分の百二十五に相当する額とする。

第33条の2  障害基礎年金の額は、受給権者がその権利を取得した当時その者によつて生計を維持していたその者の子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子及び二十歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、前条の規定にかかわらず、同条に定める額にその子一人につきそれぞれ七万七千百円(そのうち二人までについては、それぞれ二十三万千四百円)を加算した額とする。
 受給権者がその権利を取得した当時胎児であつた子が生まれたときは、前項の規定の適用については、その子は、受給権者がその権利を取得した当時その者によつて生計を維持していた子とみなし、その生まれた日の属する月の翌月から、障害基礎年金の額を改定する。
 第1項の規定によりその額が加算された障害基礎年金については、子のうちの一人又は二人以上が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その該当するに至つた日の属する月の翌月から、その該当するに至つた子の数に応じて、年金額を改定する。
 死亡したとき。
 受給権者による生計維持の状態がやんだとき。
 婚姻をしたとき。
 受給権者の配偶者以外の者の養子となつたとき。
 離縁によつて、受給権者の子でなくなつたとき。
 十八歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるときを除く。
 二十歳に達したとき。
 第1項又は前項第2号の規定の適用上、障害基礎年金の受給権者によつて生計を維持していたこと又はその者による生計維持の状態がやんだことの認定に関し必要な事項は、政令で定める。

(障害の程度が変わつた場合の年金額の改定)
第34条  社会保険庁長官は、障害基礎年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、障害基礎年金の額を改定することができる。
 障害基礎年金の受給権者は、社会保険庁長官に対し、障害の程度が増進したことによる障害基礎年金の額の改定を請求することができる。
 前項の請求は、障害基礎年金の受給権を取得した日又は第1項の規定による社会保険庁長官の診査を受けた日から起算して一年を経過した日後でなければ行うことができない。
 障害基礎年金の受給権者であつて、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(当該障害基礎年金の支給事由となつた障害に係る傷病の初診日後に初診日があるものに限る。以下この項及び第36条第2項ただし書において同じ。)に係る当該初診日において第30条第1項各号のいずれかに該当したものが、当該傷病により障害(障害等級に該当しない程度のものに限る。以下この項及び第36条第2項ただし書において「その他障害」という。)の状態にあり、かつ、当該傷病に係る障害認定日以後六十五歳に達する日の前日までの間において、当該障害基礎年金の支給事由となつた障害とその他障害(その他障害が二以上ある場合は、すべてのその他障害を併合した障害)とを併合した障害の程度が当該障害基礎年金の支給事由となつた障害の程度より増進したときは、その者は、社会保険庁長官に対し、その期間内に当該障害基礎年金の額の改定を請求することができる。
 第30条第1項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。
 第1項の規定により障害基礎年金の額が改定されたときは、改定後の額による障害基礎年金の支給は、改定が行われた日の属する月の翌月から始めるものとする。

(失権)
第35条  障害基礎年金の受給権は、第31条第2項の規定によつて消滅するほか、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
 死亡したとき。
 厚生年金保険法第47条第2項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にない者が、六十五歳に達したとき。ただし、六十五歳に達した日において、同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつた日から起算して同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく三年を経過していないときを除く。
 厚生年金保険法第47条第2項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつた日から起算して同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく三年を経過したとき。ただし、三年を経過した日において、当該受給権者が六十五歳未満であるときを除く。

(支給停止)
第36条  障害基礎年金は、その受給権者が当該傷病による障害について、労働基準法(昭和二十二年法律第49号)の規定による障害補償を受けることができるときは、六年間、その支給を停止する。
 障害基礎年金は、受給権者が障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつたときは、その障害の状態に該当しない間、その支給を停止する。ただし、その支給を停止された障害基礎年金の受給権者が疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病に係る初診日において第30条第1項各号のいずれかに該当した場合であつて、当該傷病によりその他障害の状態にあり、かつ、当該傷病に係る障害認定日以後六十五歳に達する日の前日までの間において、当該障害基礎年金の支給事由となつた障害とその他障害(その他障害が二以上ある場合は、すべてのその他障害を併合した障害)とを併合した障害の程度が障害等級に該当するに至つたときは、この限りでない。
 第30条第1項ただし書の規定は、前項ただし書の場合に準用する。

第36条の2  第30条の4の規定による障害基礎年金は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するときは、その該当する期間、その支給を停止する。
 恩給法(大正十二年法律第48号。他の法律において準用する場合を含む。)に基づく年金たる給付、労働者災害補償保険法(昭和二十年法律第50号)の規定による年金たる給付その他の年金たる給付であつて政令で定めるものを受けることができるとき。
 監獄、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき。
 少年院その他これに準ずる施設に収容されているとき。
 日本国内に住所を有しないとき。
 前項第1号に規定する給付が、その全額につき支給を停止されているときは、同項の規定を適用しない。ただし、その支給の停止が前条第1項又は第41条第1項に規定する給付が行われることによるものであるときは、この限りでない。
 第1項に規定する障害基礎年金の額及び同項第1号に規定する給付の額(その給付が、その額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額。次項において同じ。)が、いずれも政令で定める額に満たないときは、第1項の規定を適用しない。ただし、これらの額を合算した額が当該政令で定める額を超えるときは、当該障害基礎年金のうちその超える額に相当する部分については、この限りでない。
 第1項に規定する障害基礎年金の額が、前項に規定する政令で定める額以上であり、かつ、第1項第1号に規定する給付の額を超えるときは、その超える部分については、同項の規定にかかわらず、当該障害基礎年金の支給を停止しない。
 第1項第1号に規定する給付が、恩給法による増加恩給、同法第75条第1項第2号に規定する扶助料その他政令で定めるこれらに準ずる給付であつて、障害又は死亡を事由として政令で定める者に支給されるものであるときは、第1項、第3項及び前項の規定を適用しない。
 第1項第1号に規定する給付の額の計算方法は、政令で定める。

第36条の3  第30条の4の規定による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の所得税法(昭和四十年法律第33号)に規定する控除対象配偶者及び扶養親族(以下「扶養親族等」という。)の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の八月から翌年の七月まで、政令で定めるところにより、その全部又は二分の一(第33条の2第1項の規定によりその額が加算された障害基礎年金にあつては、その額から同項の規定により加算する額を控除した額の二分の一)に相当する部分の支給を停止する。
 前項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法は、政令で定める。

第36条の4  震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する控除対象配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき被害金額(保険金、損害賠償金等により補充された金額を除く。)がその価格のおおむね二分の一以上である損害を受けた者(以下「被災者」という。)がある場合においては、その損害を受けた月から翌年の七月までの第30条の4の規定による障害基礎年金については、その損害を受けた年の前年又は前々年における当該被災者の所得を理由とする前条の規定による支給の停止は、行わない。
 前項の規定により第30条の4の規定による障害基礎年金の支給の停止が行われなかつた場合において、当該被災者の当該損害を受けた年の所得が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、前条第1項に規定する政令で定める額を超えるときは、当該被災者に支給する第30条の4の規定による障害基礎年金で、前項に規定する期間に係るものは、当該被災者が損害を受けた月にさかのぼつて、その支給を停止する。
 前項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法については、前条第1項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法の例による。

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