年金資金運用基金の財務及び会計に関する省令
(平成十三年三月二十九日厚生労働省令第76号)
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年金資金運用基金法(平成十二年法律第19号)第42条の規定に基づき、
年金資金運用基金の財務及び会計に関する省令を次のように定める。
(経理原則)
第1条
年金資金運用基金(以下「基金」という。)は、その事業の財政状態及び経営成績を明らかにするため、財産の増減及び異動並びに収益及び費用をその発生の事実に基づいて経理しなければならない。
(勘定の設定)
第2条
基金の会計においては、貸借対照表勘定及び損益勘定を設け、また、必要に応じ、計算の過程を明らかにするための勘定を設けて経理するものとする。
2
基金は、年金資金運用基金法(平成十二年法律第19号。以下「法」という。)第36条第1項各号に掲げる勘定ごとに経理を区分し、それぞれについて貸借対照表勘定及び損益勘定を設けて経理するものとする。
(予算の内容)
第3条
基金の予算は、予算総則及び収入支出予算とする。
(予算総則)
第4条
予算総則には、収入支出予算に関する総括的な規定を設けるほか、次の事項に関する規定を設けるものとする。
一
第8条第2項の規定による経費の指定
二
第9条第1項ただし書の規定による経費の指定
三
前2号に掲げるもののほか、予算の実施に関し必要な事項
(収入支出予算)
第5条
収入支出予算は、法第36条第1項に規定する勘定ごとに、収入にあってはその性質、支出にあってはその目的に従って区分する。
(予算の添付書類)
第6条
法第33条の規定により予算について認可を受けようとするときは、次に掲げる書類を添付して厚生労働大臣に提出しなければならない。ただし、予算の変更の認可を受けようとするときは、第1号の書類は、添付することを要しない。
一
前事業年度の予定貸借対照表及び予定損益計算書
二
当該事業年度の予定貸借対照表及び予定損益計算書
三
前2号に掲げるもののほか、当該予算の参考となる書類
(予備費)
第7条
予見することができない理由による支出予算の不足を補うため、収入支出予算に予備費を設けることができる。
2
基金は、厚生労働大臣の承認を受けなければ、予備費を使用することができない。
3
基金は、前項の規定による予備費の使用について厚生労働大臣の承認を受けようとするときは、使用の理由、金額及び積算の基礎を明らかにした書類を厚生労働大臣に提出しなければならない。
(予算の流用)
第8条
基金は、支出予算については、当該予算に定める目的の外に使用してはならない。ただし、予算の実施上適当かつ必要であるときは、第5条の規定による区分にかかわらず、相互流用することができる。
2
基金は、予算総則で指定する経費の金額については、厚生労働大臣の承認を受けなければ、それらの経費の間又は他の経費との間に相互流用することができない。
3
基金は、前項の規定による予算の流用について厚生労働大臣の承認を受けようとするときは、流用の理由、金額及び積算の基礎を明らかにした書類を厚生労働大臣に提出しなければならない。
(予算の繰越し)
第9条
基金は、支出予算の経費の金額のうち当該事業年度内に支出決定を終わらないものについて、予算の実施上必要があるときは、これを翌事業年度に繰り越して使用することができる。ただし、予算総則で指定する経費の金額については、あらかじめ、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
2
基金は、前項ただし書の規定による承認を受けようとするときは、毎事業年度末までに、事項ごとに繰越しを必要とする理由及び金額を明らかにした書類を厚生労働大臣に提出しなければならない。
3
基金は、第1項の規定により繰越しをしたときは、翌事業年度の五月三十一日までに繰越計算書を厚生労働大臣に送付しなければならない。
4
前項の繰越計算書は、支出予算と同一の区分により作成し、かつ、これに次の事項を記載しなければならない。
一
繰越しに係る経費の予算現額
二
前号の経費の予算現額のうち支出決定済額
三
第1号の経費の予算現額のうち翌事業年度への繰越額
四
第1号の経費の予算現額のうち不用額
(事業計画及び資金計画)
第10条
法第33条の事業計画には、次の事項に関する計画を記載しなければならない。
一
法第24条第1号の年金資金の管理及び運用
二
その他必要な事項
2
法第33条の資金計画には、次の事項に関する計画を掲げなければならない。
一
資金の調達方法
二
資金の使途
三
その他必要な事項
3
基金は、法第33条の規定により事業計画又は資金計画の変更の認可を受けようとするときは、変更しようとする事項及びその理由を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
(収入支出の報告)
第11条
基金は、毎月、収入及び支出について第5条に規定する区分に従いその金額を明らかにした報告書により、翌月末日までに厚生労働大臣に報告しなければならない。
(業務報告書)
第12条
法第35条第2項第1号の業務報告書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一
業務内容、事務所の所在地、資本金の状況(資本金の金額及びそのうち政府が出資した金額並びにそれらの前事業年度末との比較をいう。)、法第20条に規定する投資専門委員及び職員の定数並びにそれらの前事業年度末との比較、沿革、設立の根拠となる法律が法である旨、主管省庁が厚生労働省である旨その他の基金の概要
二
役員の定数並びに各役員の氏名、役職、任期及び経歴
三
その事業年度及び過去三事業年度以上の業務の実施状況(借入金があるときはその借入先、借入れに係る目的及び金額を含み、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第115号)第79条の3第1項又は国民年金法(昭和三十四年法律第141号)第76条第1項の規定に基づき資金を寄託されているときはその額(当該事業年度中の増減を含む。)及び運用寄託者を含み、国から補助金等の交付を受けているときはその名称、受入れに係る目的及び金額を含む。)
四
基金が議決権の過半数を実質的に所有している会社(以下この条及び第14条において「子会社」という。基金及び子会社又は子会社が他の会社の議決権の過半数を実質的に所有している場合における当該他の会社も、また、基金の子会社とみなす。)及び基金(基金が子会社を有する場合には、当該子会社を含む。)が議決権の百分の二十以上、百分の五十以下を実質的に所有し、かつ、基金が人事、資金、技術、取引等の関係を通じて財務及び事業の方針に対して重要な影響を与えることができる会社(以下この条及び第14条において「関連会社」という。)の名称、事務所の所在地、資本金の金額、事業内容、役員の人数、代表者の氏名、従業員数、基金の持株比率及び基金との関係
五
基金の業務の一部の委託を受け、又は基金の業務に関連する事業を行っている民法(明治二十九年法律第89号)第34条の規定に基づき設立された法人その他の団体(会社を除く。)であって、基金が出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて財務及び事業の方針に係る決定を支配し、又はそれらに対して重要な影響を与えることができるもの(以下この条及び第14条において「関連公益法人等」という。)の名称、事務所の所在地、基本財産(基本財産に相当するものを含む。第14条において同じ。)を有するときはその額、事業内容、役員の人数、代表者の氏名、職員数及び基金との関係
六
基金と子会社、関連会社及び関連公益法人等との関係の概要(当該関係を示す系統図を含む。)
七
基金が対処すべき課題
(決算報告書)
第13条
法第35条第2項の決算報告書は、収入支出決算書とする。
2
前項の決算報告書には、第4条の規定により予算総則に規定した事項に係る予算の実施の結果を記載しなければならない。
3
第1項の収入支出決算書は、収入支出予算と同一の区分により作成し、かつ、これに次の事項を記載しなければならない。
一
収入
イ 収入予算額
ロ 収入決定済額
ハ 収入予算額と収入決定済額との差額
二
支出
イ 支出予算額
ロ 前事業年度からの繰越額
ハ 予備費の使用の金額及びその理由
ニ 流用の金額及びその理由
ホ 支出予算現額
ヘ 支出決定済額
ト 翌事業年度への繰越額
チ 不用額
(附属明細書)
第14条
法第35条第3項の附属明細書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一
基金に対する出資者が国である旨並びに国の事業年度当初及び事業年度末における出資額の明細(当該出資に係る国の会計区分及び当該出資の根拠が法第4条である旨を含む。)
二
次に掲げる主な資産及び負債の明細
イ 厚生年金保険法第79条の3第1項の規定に基づく寄託金の額(当該事業年度中の増減を含む。)
ロ 国民年金法第76条第1項の規定に基づく寄託金の額(当該事業年度中の増減を含む。)
ハ 引当金及び準備金の明細(引当金及び準備金の種類ごとの事業年度当初及び事業年度末における状況を含む。)
ニ イからハまでに掲げるもののほか、現金及び預金、受取手形、売掛金、たな卸資産、支払手形、買掛金、短期借入金、未決算勘定その他の主な資産及び負債の明細(次号に掲げるものを除く。)
三
固定資産の取得及び処分並びに減価償却費の明細
四
子会社及び関連会社(以下この条において「関係会社」という。)の株式であって基金が保有するものの明細(関係会社の名称及び一株の金額並びに所有株数、取得価額、貸借対照表計上額並びに事業年度当初及び事業年度末におけるそれらの状況を含む。)
五
前号に掲げるもののほか、基金が行う出資に係る出資金の明細
六
関係会社に対する債権及び債務の明細
七
次に掲げる主な費用及び収益の明細
イ 国からの補助金等の明細(当該事業年度に国から交付を受けた補助金等の名称、当該補助金等に係る国の会計区分並びに当該補助金等と貸借対照表及び損益計算書に掲記されている関連科目との関係を含む。)
ロ 役員、投資専門委員及び職員の給与費の明細
ハ イ及びロに掲げるもののほか、業務の特性を踏まえ重要と認められる費用及び収益の明細(関連公益法人等に対し基本財産への出えんその他の出えんを行っているときは、当該法人ごとの出えん額を含む。)
(閲覧期間)
第15条
法第35条第3項の厚生労働省令で定める期間は、五年とする。
(総合勘定が受け入れた資金の額)
第16条
年金資金運用基金法施行令(平成十三年政令第19号。以下「令」という。)第8条第1項第1号に規定する厚生年金勘定から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額は、第1号に掲げる額に第2号に掲げる額を加えた額から第3号に掲げる額を控除して得た額とする。
一
当該事業年度の前事業年度末において総合勘定が厚生年金勘定から受け入れていた額に前事業年度末において法第37条第1項の規定に基づき当該勘定に帰属された利益の額を加え、又は同条第2項の規定に基づき当該勘定から受け入れた資金の額を減額して整理することとされた額を控除した額に当該事業年度の日数を乗じて得た額
二
当該事業年度において厚生年金勘定から総合勘定が資金を受け入れるごとに、当該受入額に当該受け入れた日から当該事業年度末までの日数を乗じて得た額の和
三
当該事業年度において総合勘定から厚生年金勘定が資金を受け入れるごとに、当該受入額に当該受け入れた日から当該事業年度末までの日数を乗じて得た額の和
2
令第8条第1項第1号に規定する国民年金勘定から受け入れた資金の額に相当するものとして算出した金額は、第1号に掲げる額に第2号に掲げる額を加えた額から第3号に掲げる額を控除して得た額とする。
一
当該事業年度の前事業年度末において総合勘定が国民年金勘定から受け入れていた額に前事業年度末において法第37条第1項の規定に基づき当該勘定に帰属された利益の額を加え、又は同条第2項の規定に基づき当該勘定から受け入れた資金の額を減額して整理することとされた額を控除した額に当該事業年度の日数を乗じて得た額
二
当該事業年度において国民年金勘定から総合勘定が資金を受け入れるごとに、当該受入額に当該受け入れた日から当該事業年度末までの日数を乗じて得た額の和
三
当該事業年度において総合勘定から国民年金勘定が資金を受け入れるごとに、当該受入額に当該受け入れた日から当該事業年度末までの日数を乗じて得た額の和
(利益及び損失の処理)
第17条
法第37条第1項の規定に基づき厚生年金勘定及び国民年金勘定に利益を帰属させるときは、当該事業年度においてそれぞれの勘定に帰属させるものとする。
2
法第37条第2項の規定に基づき厚生年金勘定及び国民年金勘定から受け入れた資金の額を減額して整理するときは、それぞれの勘定から受け入れた額を当該事業年度において減額して整理するものとする。
(借入金の認可)
第18条
基金は、法第38条第1項の規定により借入金の借入れの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
一
借入れを必要とする理由
二
借入金の額
三
借入先
四
借入金の利率
五
借入金の償還方法及び期限
六
利息の支払の方法
七
前各号に掲げるもののほか、借入れに関し必要な事項
(会計規程)
第19条
基金は、法及びこの省令に定めるもののほか、その財務及び会計に関し必要な会計規程を定めなければならない。
2
基金は、前項の会計規程を定めようとするときは、その基本的事項について厚生労働大臣の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
3
基金は、第1項の会計規程を定め、変更し、又は廃止したときは、その理由及び内容を明らかにして、遅滞なく厚生労働大臣に届けなければならない。
附 則
この省令は、平成十三年四月一日から施行する。
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